江井島の史跡(定善寺)

定善寺 (浄土宗 済鱗山 定善寺)

 奈良時代に行基さまが建てられ阿弥陀如来が祀られています。
 境内の井戸の水は酒造りに適し江戸時代から使われました

ギャラリー

定善寺について

 江井島港のあたりは行基上人が魚住の泊を築いたところと伝えられており昔から栄えていました。 それだけに寺院も多く東寺、中寺、西寺と呼ばれていた大きな寺院を含め七カ寺もありました。
 
このうちの東寺は江井島から大観町に移った無量光寺のことで、中寺が長楽寺、西寺が定善寺です。 寺伝によると奈良時代の天平16年(744)に僧行基が寺を建て、薬師如来像を安置したのが始まりと言われています。
 薬師堂に安置されている薬師如来には次のような伝承があります。 室町時代の天文元年(1532)、兵火によって奈良の寺院がことごとく焼かれ、29人の僧がここまで落ち延びて、定善寺にかくまわれました。 翌年、村では疫病が大流行しました。 僧たちは秘仏であった薬師如来を開帳し、37日間にわたってお祈りをしました。 そのお陰で村人たちは病から逃れることができました。 また、台風による高波で人や家畜がさらわれることが多くありましたが、薬師如来の霊験によって助かったと言われています。

2013年09月26日スポット