浄土宗西山禅林寺派 玉林山 宝樹院 長楽寺
由来のある寺院で、聖武天皇の天平16年(744)に行基が魚住の泊(港)を築いた時、平安を祈って地蔵尊を彫り、この寺を建てたのがはじまりです。この地蔵尊は「御崎地蔵尊」と呼ばれ土地の人からは「行基さん」「上人さん」と親しまれている。秘仏として長楽寺本堂に安置され毎年地蔵盆の8月23~24日に御開帳されています。
長楽寺には行基の位牌があります。位牌には行基の院号や年号、天平勝宝元年(749)2月とあり、その裏書に魚住の泊の由来と、江井島の地名の由来が記されています。
「当嶋ならびに当寺の開基行基大菩薩は、四十五世聖武帝の天平16年甲の年行基この嶋に来たりて、今の地蔵尊を彫刻す、長福寺(長楽寺の末寺)の本尊なり、世に御崎地蔵尊という」
寺の縁起によると明和年中(1764~72)に寺小屋が設けられ、明治4年(1871)11月、明石で最初の郷学校が置かれ、明治5年に学制がしかれ貫道小学校となりました。 現在の江井島小学校の前身です。長楽寺の本堂の畳をあげると、床板のあちこちに名残りの墨の跡が見られます。